は、休み時間等などは、クラスや他クラスの人たちに質問攻めにされていた。
    そんな中でも、は焦らず微笑みながら対応していた。
    内心、かなり鬱陶しがってたのは、誰にも言えない。



















    「あーあっ・・・・・疲れたなぁ」




    私は多忙な1日を終え、大きく背伸びをする。
    相変わらず隣の空目とあやめちゃんは、私を時折注視していた。
    一応気付かないフリをしていたが、空目達にはどう取られた事やら。
    ハッキリ言って、やっぱり面白い。




    「、文芸部に来ないか?」

    「文芸部?空目君、文芸部なの?」

    「あぁ。異存在に関しては皆理解がある」

    「ふ〜ん・・・・・・じゃぁ行かせて頂きますっ」

    「そうか」




    本当に楽しい。
    文芸部は皆、異存在―――・・・・まぁ私に理解があるってことだ。
    居場所が出来て嬉しい。
    私はるんるん気分で、帰る支度を始めた。




    「行くぞ、

    「うんー」





    空目の1歩後ろを歩きながら、文芸部の部室に向かう。
    あやめちゃんの様子も覗いながら、スキップになりつつも歩く。
    周りからの視線が、かなり気になった。




    「ねぇ空目君。何でみんな、私達のこと見てるの?そんなに異存在っぽい?」

    「知らん、気にするな」

    「ん〜・・・・・・・」




    気にするな、と言われても気になる。
    取りあえず出来るだけ気にしないように、部室まで歩き着いた。




    「あ、魔王様来たよー。あれ?その子・・・・・・」

    「初めまして。今日空目君のクラスに転入してきた です。
     あやめちゃんとソックリなのは、追々説明します。宜しくね」




    後ろに犬神を構えた女の子、見えぬ姉を持つ私に質問した女の子。
    それから目隠しをした男の子が傍にいる、男の子。
    そして、番犬みたいな男の子。

    確かに異存在には理解がありそうな顔ぶれだ。
    私を凝視するのも、あやめちゃんが見えていて、私がそっくりだからだろう。
    容易に想像できた。



    「恭の字、どういう事?」



    犬神を後ろに構えた女の子が、空目君に尋ねた。
    さぁ、どう説明するんだろう・・・・。
    私だって、このまま正体を隠したまま此処に居れそうな雰囲気じゃない。
    とくに犬神の女の子が、そうはさせないだろう。

    ―――・・・犬神は、用心深いから。

    ほら、もうワンちゃんが私を睨んでるよ?





    「・・・あー、空目君待って待って。私が言うよ」

    「そうか」

    「ねぇ・・・まさかさぁ、あやめちゃんと一緒の存在、だったり・・・しないよね?」



    見えない姉を持つ女の子が、私に遠回しに質問した。
    心の中で、ふっと微笑んだ。








    「私?私はねぇ・・・・・召喚された異存在なんだ」







    みんなの顔が引きつった。それも仕方ないことだが・・・・
    その時、目隠しされた異存在の子が、私に近寄ってきた。
    私がほんの少し気付かれないように微笑むと、その子もニッコリと微笑んだ。
    でも分かる。
    この子はとても“危険”だと。




    「・・・・・召喚とは、どういう事だ?」

    「それは内緒ー。魔女さんに口止めされてるんだ」

    「・・・!魔女とは、十叶 詠子のことか?」

    「うん、そうだよ」




    また顔が引きつった。
    私、そんなに変なこと言ったのかな?
    それはともかく、みんなの私に対する対応が、どうしても気になった。



    「この子をどうするつもりなの?恭の字」

    「こうやってカタチを持っているんだ。あやめと一緒の存在だろう。一緒にいても害等は無いだろう」

    「じゃぁ保護をするって言うの?機関が黙ってないんじゃない?」

    「・・・・どうにかなる」



    機関って・・・何のことだろう?
    ちょっと疑問に思ったけど、まぁ気にしないことにした。




    「私は皆さんに害とか与える気は、更々無いです。だから・・・此処に居させてくれませんか?」





    しばしの沈黙。
    取りあえず空目君とあやめちゃんは黙認だろうけど、犬神の女の子が許しそうに無さそうだけど・・・・
    微妙なところだ。



    「私は賛成かなー。普通の女の子にしか見えないもん」

    「俺も賛成だな。綾子と同意見」

    「・・・・・空目が良いなら俺も良い」

    「仕方ないわね」



    全員賛成に、私はちょっと浮かれ気分だった。
    空目君の『理解がある』って言う言葉を信じて良かったと、心から思う。
    まさか犬神の女の子まで賛成してくれるとは思わなかったし。



    「有り難う、宜しくね」






    そう言うと、自己紹介が始まった。
    そして色々と話しているうちに、帰宅時間となっていた。




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