勝てば官軍
「さぁー始まりました!
我等が姫、 VS宿敵、村神 俊也!500メートル走1本勝負!!!」
体育の時間。
がふっかけた勝負が、いつの間にか此処までの大騒ぎになっていた。
2人とも、少々顔を引きつらせながらスタートラインに向かう。
「何でこんな大騒ぎになってんだよ」
「私にも分からない・・・まぁ、ちょっと古風に勝てば官軍ね」
「・・・何で政府の軍なんだよ」
「あら、勝ったら村神ファンの軍が迎えてくれるわよ」
「あんまり嬉しくねぇな・・・」
「なら勝負は頂きっ。ま、全力でお願いします」
「分かったよ・・・」
そして互いに構え、スタートの笛が鳴った。
一斉に全力で走り出す。
接戦で、村神ファン・ファンからの声援が激しく続く。
ついに、残り約10メートル。
だがまだ、2人の距離は横同士。
勝負は同点かと思われた。しかし、
「エンディングダーッシュ!!!」
の声と共に、全力かと思われた速さが増し、俊也を突き放した。
俊也が気付いた時は、既にはゴールしていた。
「イエーイ、まだまだだね。俊也」
「・・・お前、早すぎなんだよ」
「見誤ったわね。じゃぁファンの軍に行ってくるわ〜」
は、見事官軍となった。
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